日記
練習時間がない!空いた1日を有意義に使いたい方へ♪
こんにちは、BLOOM講師の土生木理紗(はぶき・りさ)です。
東京はいよいよ本格的な冬がやってきましたね。私も寒さに震えながら、専攻楽器であるオルガンを練習しています。
さて、本日のブログは「練習したい(させたい)けど時間がない……」というお悩みを持つ方へのアドバイスについてです。
毎度の注釈で恐縮ですが、音楽教育の知識はもちろんのこと、私たち講師の体験も元にこのブログを作成しているため、ここに書くことすべてをやればうまくいくとは限りません。ご了承ください。
練習時間のめやす
一口に練習時間と言っても、「どのくらいやればOKなの?」と思ってしまいますよね。
そこで、今回は大まかな年齢別に、練習時間のめやすを見ていくことにします。
幼児は年齢+1分
幼児とは具体的に、未就学児(〜6歳ごろ)までを指します。
幼児には集中力がなくて当たり前。無理して多くの時間、練習させる必要はありません。
「10分できれば上出来」という意識で、練習に取り組んでもらいましょう!
小学生:15分
小学生になると、授業でじっとしていることも必要になったり、集中力が必要な場面が増えますよね。
なので、幼児から少し時間は増えて、めやすは「15分」です!
もちろん、可能な子は20分でも30分でも弾いてもOKです。ただし、1回の練習は最長でも40分に収めましょう!
「もっと練習したい(してほしい)」という場合は、5分で良いので休憩を入れて、練習を2〜3セットに分けるとより効率の良い練習ができます。
タイマーなどを活用して、「音が鳴るまでは集中する!」と決める方法もおすすめです!
練習目標を決める
ここまで練習時間のめやすについて書いてきましたが、ただその時間をピアノの前で過ごすだけでは、良い練習とは言えません。
そこで、大事になってくるのが練習目標です。
まずは、今日の練習の目標をたててみましょう。
目標は「この曲を弾けるようにする!」という曖昧なものではなく、「この部分が苦手だから、今日はここを3回練習する!」というような具体的なものです。
ただし、ここで注意したいのが、「作業すること自体を目的にしない」ということです。
例えば、「この曲を3回弾く!」という目標をたてた場合、3回弾くことという作業自体が目的になってしまいます。
「3回弾くことで何をしたいのか」がはっきりしませんよね。
また、先ほどの練習時間のめやすを「練習目標」にしてしまうと、時計が気になってしまい、逆に集中力を奪いかねません。
目標を立てるときは、本当に達成しなければならないこと、つまり「練習して少しでも上達すること」に必要な目標を立てるようにしましょう!
目標に沿った練習をしていくと、それを達成することに意識が向かい、自然と時間も気にならなくなります。
練習頻度
時間や目標がわかったところで、次は練習頻度について考えていきましょう。
人間の「忘却曲線」によると、1時間後に56%、翌日には75%忘れるといいます。
このデータは、もちろんピアノにも当てはまります。
ですので、まずは「レッスンを受けたその日のうちに復習する」ということを習慣づけていきましょう!
特に、ピアノを習うお子さんを持つ親御さんにやってみていただきたいことがあります。
ずばりそれは、「レッスンから帰ったお子さんに『今日はどんなことやったの?』と楽譜を見ながら聞いてみること」です!
そして、何か新しい注意や印を見つけた際には、「これは何?」と子どもに問いかけて、説明してもらいましょう。
説明は、正しい言葉でなくても、子どもの言葉でOKです。
記憶は、人に教えることでも定着していきます!
時には親御さんが「教わる側」になることも、サポートの1つになるでしょう。
有意義な練習とは?
さて、練習の時間、目的、頻度と項目に分けて見てきましたが、結局「有意義な練習」とはどんなものなのでしょう。
ここまで書いた条件にプラスアルファでできることを、以下にまとめてみました。
集中力を高める環境づくり
集中力を高める環境の例として、「今やることだけを目の前にセットする」などが挙げられます。
具体的には、ピアノをやる時には楽譜以外を置かない、逆に学校の勉強をするときには楽譜を置かない、といった具合です。
他にも、ピアノをリビングに置いた方が集中できるのか、それとも子ども部屋に置いた方が集中できるのか……など、環境作りにはさまざまな要素があります。
上記のような細かいところは、お子さんの年齢や性格によっても異なりますので、お子さんに一番合う方法を探していきましょう。
自分で楽譜に書き込む
楽譜のどこに何を書き込めばいいのだろう? と思うかもしれませんが、「何を書くか」を考える時間自体がすでに有意義になっているのです!
楽譜に書き込むことを繰り返していくたびに、自分が「苦手なところ」や「よくわからないところ」が可視化されて、「次のレッスンで先生に教えてもらいたいこと」を考えられるようになります。
ちなみに私は、自力でなかなか弾けない箇所に指番号を細かく書いて覚えるようにしていますよ!
ただし、「ドレミ」などの階名を書くといつまでも楽譜が読めなくなってしまう恐れがあるので、「ドレミ」だけは書かないようにしましょう。
おわりに
練習のための時間・目的・頻度など、ご参考になったでしょうか?
限りある練習時間を有意義にするためにも、ある程度のめやすとして時間を決めるのはもちろん良いことです。
しかし、先ほども述べたように、大切なのは「その練習で何ができるようになりたいのか」です。
「時間」というものに縛られ過ぎず、一度練習方法を見直す機会を設けてみましょう!
それでもどうしても練習できないときや、やる気がわかないときは、鑑賞課題に取り組んでみるのも良いかもしれません。
練習方法について困り事がありましたら、遠慮なく講師までご相談ください♪
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
土生木