日記

2023-01-04 21:00:00

ピアノを習うために家に本物のピアノは必要?電子ピアノでもいいの?

こんにちは、BLOOM講師の土生木(はぶき)です♪

 

新しい年を迎え、2023年になりました。 個人的にはまだ2010年代の気分なのですが、もう3年も経っているのですね……。

私は昨年に引き続き、今年も文章の形でピアノを習う方やそのご家族のサポートができたらと思います。

 

本年も、ピアノ教室「BLOOM」をどうぞよろしくお願いいたします✨

 

さて、長くなりがちな前置きはさておきまして、今回は「ピアノを習うにあたって、本物のピアノを買う必要はどれくらいあるの?(電子ピアノではダメなの?)」という疑問と、さまざまな種類の「ピアノ」についてお話ししていきたいと思います。

ピアノはどんなものを選んでも大体が高額な買い物になるので、買うなら本当に必要なものを見極めたいですよね。

 

ではまず、「本物のピアノを買う必要があるのか?」について書いていこうと思います。

 

本物のピアノは買った方がいい

結論から書いてしまうと、余裕があれば「本物のピアノ」は絶対に買った方が良いです。

理由は多々ありますが、「電子ピアノと本物のピアノでは全く感覚が違う」というのが最大の理由の1つに挙げられます。

 

皆さんが思っている「本物のピアノ」は、厳密には「アコースティックピアノ」と呼ばれ、ハンマーが弦を叩くことで音が鳴る鍵盤楽器です。

一方、電気を使用してピアノに似せた音を出すのが「電子ピアノ」です。

 

一昔前は電子ピアノといえば強弱のつかない簡素なものばかりでしたが、現在では限りなくアコースティックピアノに寄せて作られた電子ピアノも存在します。

しかし、音の鳴る仕組みは雲泥の差。というより、音が鳴る仕組みが違うということは、違う楽器と言っても過言ではありません。

アコースティックピアノを習いたいなら、当然アコースティックピアノで練習する方が上達が早いのです。

 

最初は電子楽器でもいい!

とはいえ、「アコースティックピアノが買えないならピアノは習えない」ということは決してありません

お金や住宅事情など、「どうしようもできないこと」を理由に音楽を諦めなければならないという状況は可能な限りなくすべきだ、と私個人としても思っています。

 

ですので、このあとは「今すぐにアコースティックピアノは買えそうにないけれど、電子ピアノなら」という方に向けて、練習に役立てることができる電子ピアノの見分け方をご紹介をしたいと思います。

ただ、もしピアノ演奏が性に合って長く続けることになったときは、アコースティックピアノも検討してみてくださいね♪

 

電子ピアノに求める最低条件

①88けんある

88鍵というのは鍵盤の数が88、つまりアコースティックピアノと同じ音域を演奏できるということです。

現在ではさほど値段の高くない電子楽器でも88鍵を有する場合がほとんどですが、まれにアコースティックピアノよりも鍵盤が少ないことがあります。

ピアノを習い始めて、おうちでさあ練習するぞ!となったとき、「このあたりの音は鍵盤がないから練習できない」という事態にはならないようにしましょう。

 

②ペダルが楽器に備え付けられている

電子ピアノでよくあるのが、ペダルが別添えになっているパターンです。

ペダルが別添えになっていると、自分の踏みやすい位置に持ってくることができます。

もちろん、別添えの商品の利点はそこにあるのですが、「ピアノを習う」という目的に際してはこの利点がむしろ欠点になってしまうのです。

 

ペダルが別添えになっていると、ペダルの位置を自由に動かせるので、自分にとって都合がいい位置で練習できてしまいます。

しかし、これではアコースティックピアノで演奏する際に、慣れない位置のペダルに毎度苦労することになりかねません。

 

なるべく、正規の位置にペダルが備え付けてある電子ピアノを選ぶようにしましょう。

 

③値段は20〜30万程度

②までの条件を満たす電子ピアノは、とてもたくさんあります。

そうなると、「安いものよりは、少しぐらい高いものがいいのかな……」と思いがちですが、意外とそうでもありません

実は、値段が上がるにつれて必ずしも質が良くなるというわけではなく、普段使わない便利機能などの「オプション」が多くなっていく場合が多いのです。

 

もちろんピアノにより近いものを選ぶべきではありますが、やはり電子ピアノとアコースティックピアノは全くの別物です。

むやみに高い値段のものから選ぶことなく、「そこそこなもの」を見つける意識で選ぶと良いでしょう。

 

④ブランド選び

日本の2大楽器ブランドといえば、「ヤマハ」と「カワイ」ですよね。

実は、電子ピアノも他の楽器と同様にブランドによって音が異なり、ヤマハはヤマハ製のピアノ、カワイはカワイ製のピアノの音が鳴ります。

BLOOMに限っていえば、お教室のピアノはヤマハ製なので、ヤマハの音の方が聴き慣れているかもしれませんね。

 

また、他のブランドでは「ローランド」が電子ピアノの部門に強く、機構がピアノと同じにもかかわらず、リーズナブルなお値段で買うことができます。

どこの楽器を選ぶにせよ、まずは試奏ができる場所に赴いて、自分の耳で「好きな音」を見つけてみましょう

 

ピアノの種類

さて、電子ピアノの選び方について一通りの解説が終わったところで、「ピアノ」と名のつく楽器の種類についても軽く触れておきます。

グランドピアノ

グランドピアノは、鍵盤を押すとハンマーが上方向に跳ね上げられて、そのハンマーが弦を叩くことで音が鳴ります

音の強弱がつけやすく、ハンマーが自重で戻る仕組みのおかげで、素早い連打やトリルが可能です。

 

お値段は最低でも100万円以上で、最も売れている価格帯は200万円程度とのことです。

 

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アップライトピアノ

基本的な音のなる仕組みはグランドピアノと変わりませんが、異なる点として「鍵盤を押す力とハンマーに加える力の方向が違う」ということが挙げられます。

この違いにより、グランドピアノよりも強弱の扱いが難しくなり、ハンマーを戻すのにもバネの力が必要なため、素早い連打やトリルには限界があると言えます。

 

ただし、アップライトピアノはコンパクトで場所を取らないという利点から、家庭で使用するのに適しています

価格帯は40万円程度のものから数百万円程度のものまで様々ですが、最も売れているのは70万円程度のもののようです。

 

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電子ピアノ

電子ピアノは、鍵盤が押されたことをセンサーで感知し、アコースティックピアノから録音した音をスピーカーから出すことで、ピアノと同じような音が鳴ります。

 

楽器であるとともに電化製品でもあるため、個体差がなく定期的な調律や整備がほとんど必要ありません

ただし、電気部品の耐用年数によって、アコースティックピアノよりも早く寿命が訪れます

 

電子ピアノも、アップライトピアノと同様に幅広い価格帯から選ぶことができますが、BLOOMでお勧めしているのは20〜30万円程度の楽器になります。

 

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キーボード

電子ピアノがアコースティックピアノの演奏が再現できるように作られているのに対して、キーボードは鍵盤楽器を手軽に便利に楽しむために作られている楽器です。

また、本来のピアノよりも鍵盤の長さや幅が短く32~61鍵と鍵盤数が少ないタイプが多いのも特徴です。

 

特に電子ピアノと大きく異なるのは鍵盤タッチで、電子ピアノは弾いた時にピアノに似た鍵盤の重さを感じられるのに対し、キーボードは触っただけで音が鳴ります

価格帯は紹介したピアノたちの中で最も安く数万円で入手できるものもあります。

 

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おうちに合った楽器選びを!

ピアノの選び方に、必ずしも正解はありません。

なぜなら、ピアノを弾く人は千差万別で、タッチや手の大きさ、身長、練習環境などによっても選ぶピアノは変わるからです。

 

今回の記事は参考程度に、何よりもご自身の環境に一番マッチするピアノを選んでいただければ幸いです♪

 

次回は、「演奏時の姿勢」についての解説をお届けしたいと思います。

それでは、2023年も皆様にとって良い一年になりますように!

 

土生木