日記
おすすめ鑑賞曲集
*バロック期
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1ROEW1QN2U6B7DhiYgYdsn4&si=9aDrOOQpm81tM5fM
*古典派
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1QAPEjJjEECjsjv6oewrvLw&si=refmLoYn6cB2-lJE
*ロマン派
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1RCZr5bdkSq3-xo6_WkBhAl&si=G-NUh5P5bfACLQrd
*近現代
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1RK575NKEVRqofTzW_W6wVc&si=4siAWbxRA_YjnkuO
*教会旋法・さまざまなスケール
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1Rv49dQS28rCw12JbctUD-s&si=_i9pqm5BfIMDnYDc
*映画・ミュージカル
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1SPiklVgIEAWCb8w_2J2Pz_&si=3gh3l9x56QWr0bCO
*日本の曲
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1TNxI6oBQoDHSlrVWwSyKlK&si=EKo2pCTB_UTP782i
*世界の曲
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1SYeg_gJ1I9fFzrG8FHkXGk&si=FUu34tGwPy_Z0bv2
*変わった曲
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1RmLVeaOUss-K0nFmVRADO9&si=OCjWo1XwGZuUtkjc
*おすすめ
https://youtube.com/playlist?list=PL54AKgMSQH1Ru-tYOWU_yHLG-hyP788jD&si=PsZspSfQc8B6GZNP
ピアノは何歳から始めたらいい?
こんにちは、氷川台のピアノ教室 BLOOM講師の藤田です。
音楽を演奏することで精神面・身体面にメリットがあることは広く知られています。
コロナ渦においては音楽は不要不急のものとなりましたが、演奏できる場で集まるとやはり音楽が好きだ、と多くの人が口にしました。
音楽にはリラックス効果やストレスの軽減効果、さらに、感受性を養う効果もあり、奏でる楽しさによって人生に喜びを与えてくれます。
身体、精神と密接に関わる音楽の持つ力、音楽との関係性を再確認できたことはこの災害時において一つの成果でした。
今回は、そんな音楽・ピアノレッスンは、何歳からが習い始めるのがおすすめなのか?ということについて、お話したいと思います!
【目次】
音楽・ピアノを学ぶ良さって?
音楽を学ぶにあたって、なぜピアノが王道となっているのか、ご存じですか?
ピアノは、オーケストラに匹敵する音域の広さ、音色が多用であること、強弱がつけられること、同時に沢山の音が出せること、独奏も合奏も可能であることから楽器の王様と呼ばれています。
音大では、ピアノ以外の楽器専攻でもピアノの試験があるほど、音楽の基礎を学ぶにあたって必要不可欠な楽器です。
基礎的な知識を網羅できるので、のちのち他の楽器にも移行しやすいんですよ!
その他の良さとして、押せば音が出るのでハードルが低い、アコースティックの響きが耳の発達に良い、左右差がないため手や身体を痛めにくい、10本の指を使うので脳に良いこと…などが挙げられます。
デメリットとして、初期費用が安いとは言えませんが、幼児期から何歳まででも遊べるおもちゃ・趣味になり得ると考えれば費用対効果も悪くないと言えるでしょう。
小学校入学前に始めるメリット
では、具体的に、ピアノレッスン開始にあたってのおすすめの時期についてお話していきます。
教育(人格形成の面)への投資は、幼児教育(小学校入学前)が特に収益率が高いと言われています。
脳の発達は言わずもがな、非認知能力の発達に寄与します。
就学前に非認知能力を獲得することで、その後の学習が効率的になり、就学後の教育効果が大きく、また継続しやすくなります。
そしてそれが将来の年収、学歴や就業形態における成果にも大きく影響していきます。
ちなみに、身につく上でタイムリミットがある事柄を二つご紹介します。
① 想像力と表現力…これはごっこ遊びに夢中になれる時期に身に付きやすい
② 絶対音感…おおよそ乳幼児~6歳までに身に付きます。
これは聴覚の発達が盛んな頃からその適応性が失われるまで、且つ、相対音感が身に付く前(2つのものを比べる能力がつく前)までの期間に合致します。
絶対音感を特殊能力のように感じられる方もいらっしゃると思いますが、この期間に実際の音と音の概念が結びつけば身につけることは難しくはないのです。
※ただし、ヨーロッパでは絶対音感は重要視されておらず、相対音感の人が大多数。
実際、シューマン、ブラームス、ワーグナー、チャイコフスキーといった作曲家も絶対音感ではなかったようです。
たとえ専門的に音楽教育を受けたとしても、大事なことは絶対音感を身に付けることより、楽しくレッスンを続けることだと思います。
“絶対音感”について詳しくはこちらの記事をご参照ください↓
早くて何歳から始められる?
では、ピアノレッスン開始は早ければ早いほど良いのかというと、そういうわけでもありません。
BLOOMピアノ教室では、ピアノレッスン開始は早くて3歳半以降をおすすめしております。
"ピアノ"を始めるのに一番多い年齢は4〜5歳からです。
これはお稽古として成立するための、理解力・集中力・自制心といった教わる姿勢に関する精神性や、身体(主に手指と、トイレに関することも含まれます)が発達することからかと思います。
始めるのが早すぎると、その分できることが限られてしまうというデメリットが挙げられるんです。
その子の性格やレッスンの進み具合、何を目的に通われるかにもよりますが、下記がレッスン時間配分の一例です。
0~3歳…リトミッククラス
手遊びうたや絵描きうた、お歌を聞いたり歌ったり…
おうちでは、つみきやパズル、間違い探し、ごっこ遊びをして過ごすのがおすすめ!
3~4歳…リトミックやソルフェージュ15~25分+ピアノ5〜15分。
遊びながら音感や拍感、想像力や表現力を身につけ、ピアノを弾くための土台を作ります。
4~5歳…ソルフェージュ10分+ピアノ20分
安定したレッスンができるようになるお年頃です。
6~7歳…ソルフェージュ5分+ピアノ25分
もちろん小学校中学年以降から習い始めてもok◎
本人がやりたいと感じたときにはじめるのが正解です!
理解力が高いため、サクサクとレッスンが進むことが多いです。
おわりに
「生活にも入試にも必要ないのに音楽ってなぜ学ぶの?」という言葉を聞くことがあります。
しかし、音楽はそのような次元にあるものではありません。
頭・身体・心を使い、心に残るものを身につけることで、いつか習い事をやめたあとにも、音楽の魅力やときめきが感じられるように種をまいています。
「ピアノ、せっかく習っていたんだからやめなければ良かったな…」という言葉はよく聞きますが、「ピアノなんかやらなければ良かった」は聞いたことがありません。
ぜひ、お子さまへの一生涯に渡るプレゼントとして、ピアノレッスンはいかがですか?
対話のコツ
こんにちは、氷川台のピアノ教室 BLOOM講師の藤田です。
この度妊娠しまして、臨月の今、楽しみな気持ちを抱えながらそわそわと過ごしています。
幸い最後まで順調な経過を辿りましたが、それでも日常生活がガラリと変わり、世の中のお母さん・お父さんはすごい!と改めて尊敬の念を抱きました。
この産休を良い機会と思い、今まで100人以上ののお子さんと接してきた経験から、対話のコツについて見直し、まとめてみることにしました。
【目次】
対話の観点
能力は生まれつきのものではなく、努力によって後天的に伸ばすことができると信じている子、またはそのようなメッセージを定期的に伝えられた子はやり抜く力が強いそうです。
そのため、成果・能力・見た目よりも経過に言及したり、行動しようとした気持ちに対して具体的に声をかけることが重要とのこと。
例えば…
《褒め方のコツ》
①見たままを具体的に褒める。
②理由として、どんな努力や姿勢(気持ちや考え方)、やり方が良かったかを伝える。
(このとき、”探究力”、”実行力” 、”計画力”などに触れてあげる。)
③質問をたくさんする(「一番○○したのはどこ??」)
そのほか、できたことや良かったことを是非、ママはパパへ、パパはママへ伝えてみてください。
伝えてもらったパパ、ママにも褒めてもらえることで、お子さんの嬉しさもひとしお!
《伝え方のコツ》
①気持ちは否定せず(「そうなんだね!」「〇〇なんだ?」)
②以下を意識し、正しい行動を伝える。
◎反復・言い換え・明確化・要約
×批判・正論・命令・ジャッジ・話を逸らすこと
年齢別・対話のコツ
《0~1歳》
自分の行動をコントロールできない上、「〇〇しちゃだめ!」と言われても理解ができません。
自然な動きや行動を制限しない方が身体や脳の発達にとって良いと言われているため、危ないものは大人が予め対策しておきます。
《2~3歳》
イヤイヤ期が始まります。
この頃少しずつ言葉を理解できるようになってくるものの、理性をつかさどる脳の部位が発達していないため、なかなか従うことができません。
そもそも、我慢させる元を作らないようにし、習慣化すること、気持ちは認めながら物理的に行動を止めること、お手本を見せることを意識したいところです。
また、なぜなぜ期の「どうして?」には逆質問で返すと、想像力を働かせられるようになるそうです!
《4~5歳》
簡単なルールや約束を守れるようになります。
なるべく、子どもの行動を先回りして命令するのではなく、ヒントで促してあげたいところです。
お教室では、テキストを出して、手洗いをすることを「テキストを出してね」「手を洗おうね」と言うより、「あれ?何か忘れてない?ワーク丸つけたいなー!」「おうちに帰った時やお教室に来たらまずすることはなんだっけ?」と問いかけるようにしています。
また、この時期の「どうして?」「〇〇ってなに?」には、なるべく実体験を伴うように(図鑑や絵本で調べてみるのもOK)一緒に調べると探求心がさらに刺激されます。
こんなとき…タイプ別声掛け
《落ち着かない》
・そわそわ動き回って危ないとき…子どもの視野は大人の3/5。
「気を付けて!」「ちゃんと見なさい」と言ってしまいたくなることもありますが、実はそもそも”見えていない”ため、一度危ないものへ注意を向けさせる。
・「ねぇねぇきいて」と話に割って入る…「○○が終わったらね」と具体的に指示する。
又は仕事や家事をしている間だけ出てくる特別なおもちゃを作る。
お教室ではやることを提示しています。(「シール貼って待っててね」「読書タイムにしようね」)
《うっかりさん、せっかちさん》
・やりっぱなしをしたり、約束をうっかり忘れてしまったら…最初からやり直しをさせて習慣化を目指す。
・上の空の時…話す前に「今からお話しするね」「お話が終わったらクイズ出すからちゃんと聞いていてね」
・「だから言ったのに~」→「どうしたらうまくいったかな?」
《ゆっくりさん》
・「何やってるの!」→「あとどれくらいかかる?」
・「どうしてできないの!」→「やり方わかる?」
・やってもできなかったことでも、「チャレンジしてみるのかっこいいよ」 「昨日よりうまくいったね」 「一生懸命やっていたね」
《こだわり、繊細さん》
・泣いたり、言いたい言葉が出ない時…気持ちを代弁して寄り添う
・文字のなぞり書き中ずれて神経質になる→「はみ出たのが嫌だったんだね、次はゆっくり書いてみようか」
《支度や片づけ、宿題をやり始めるのが遅い》
・「お片付け進んでないね。何かあった?」→ 片付けの終わりが10として、6まで頑張ったときに「まだ残ってるよ」「全部片付けて」じゃなく、まずは「きれいになってきたね!」「がんばってるね」と6をほめる。
それから「残りもできそうだね!」と4を応援する。
それでも進まない時はバケツリレー方式にしたり、「手伝うね」など、大人が自分の時間を犠牲に手間暇のかかる関わり方をした方が効果的!
・「急いでー」→「早くいくと〇〇できるよ!」
おわりに
レッスン中ではこれ以外にも、ほしい答えを誘導したいとき、逆に理解力を試したいときなどに、心理学的メカニズムやバイアスを利用しながらその子に合わせて会話を行っています。
そういえば、お教室でよく聞かれる会話として、「こんにちはは?」「お礼言えたの?」があります。
実はこれは人見知りの一種か、挨拶することが嫌なのではなく、挨拶は大人みたいで背伸びしたようで恥ずかしいだけ。という理由があるそう!
こんな時は、「なんて言うんだっけ?」「一緒に言おう!」とお声をかけてくださるとお子様も言いやすくなるかもしれませんのでぜひ試してみてください。
さて、ここまでつらつらと書いてきましたが、実際の育児ではうまくいかないことも多いことと思います。
かくいう私も、いくら気を付けようと心がけても、出産後、実際にどんな親になれるのか正直わかりません…。
大人とはいえ一人の人間ですから、「今日はうまく接してあげられなかったな…」と思っても、それがその日出せる限界値の100点だったのかもしれません。
次からまたできることをしてみよう!というような気持ちで取り組んでみてください。
譜読みのコツ
こんにちは、氷川台のピアノ教室 BLOOM講師の藤田です。
譜読みって、得意ですか?それともちょっと苦手?
実は、“楽譜を読む“って、複雑な要素が絡み合っていて、一度に全て把握することって意外と難しいんです!
一つ一つ紐解いていきましょう。
【目次】
譜読みとは
“譜読み”とは、端的に言えば楽譜を読むことですが、要素として分解すると、
① 音高、リズム、記号を読む
② 構造を理解する(音型、フレーズ、形式、調性、拍子)
③ 曲を一通り弾ける(姿勢、手のポジション確認、指番号の確認、テクニック面)
④ 曲の雰囲気を掴む(和音分析、メロディパターンの分析、曲想)
これだけのことを行っています。
例えば、英語の本を読むことを考えてみてください。
まず、アルファベットを学びます(①)。
それから単語を覚え(②)、文法(③)や慣用句(④)まで理解して初めて、内容の理解に至りますよね!
最終的には、楽譜から作品の音楽性を読み取り、想像し(楽曲分析=アナリーゼ)、再現することが求められます。
しかし、音楽で使うこれら一つ一つの能力はバラバラの脳部位にあります。
なので、頑張っているのに、どうしてうまく弾けないの・・・?という時は練習不足やテクニック不足だけではない、様々な原因が考えられるんです。
譜読みに必要な能力
それでは、実際に音高を例に細かく分解してみましょう!
例)音の高低が読みにくい場合
・音名の順番(上行、下行)を理解しているか?→ミの上は?と抜き出して尋ねても、「えっと、ド、レ、ミ、ファ…だからファ!」と数えず答えられるのか?
・ドレミファソラシドが循環していることを理解しているか?→他の音、レやミやファからでもそらで言えるか?
・線と間の概念を理解し、音名を一つ飛ばしにしてもスラスラ言えるか?→ドミソシレファラド、と楽譜に書かれた音を一つ一つ数えずに読めるか?
・音を鍵盤に落とし込めているか?→鍵盤を数えずに、どこの鍵盤が何の音かわかっているか?
・音型で(模様読みで)読めるか?→へこんだ音型の頭がドならドシド、レならレドレとパッと頭に思い浮かぶか?
・第〇線は何の音か感覚的にわかるか?→さらに、和音になった時に音と音の間隔がわかるか?
音高だけでもこれだけのチェック項目を作れることがおわかりでしょうか?
この次の作業として、音高とリズムを統合させなければなりません。
そこまでできてもこのままではただ弾いている状態…他にも、記号を読み、②~④の項目を埋めていく作業が待っています。
曲を一曲弾くって、とってもすごいことのように思えてきませんか?
読めない!めんどくさい!となる前に、ウィークポイントをつかみましょう!
子どものタイプ別練習法
では、読譜にとってどのような練習が効果的なのでしょう?
例えば、うっかりさんや面倒くさがりさんはまず、楽譜を眺めて、気付いたことから書き込みをしてみるのはどうでしょうか?
さらに、練習方法自体を、ノーミスで3回連続弾けたらokなど、集中できるやり方に変えてみると良いかもしれません。
自信がない子、鍵盤の把握がまだな子は、特になんということはない音の羅列でも、ねこふんじゃったでも、遊び弾きをたくさんしてみてほしいです!
もしできそうなら和音を弾いたり、移調をしてみたりするのも楽しいですよ。
時間をかけてもなかなか弾けないタイプの子は、もしかしたら無理な手の使い方をしているかもしれません。
指番号を確認した上で、どこでくぐりどこで超えるのか、どこで縮んだり開いたりするのかを考えてみてください。
または、元々の発達の一部が今のレベルに達していないことも考えられます。
幼児さんは上下の理解(紙の手前と奥)、高さの理解(つ、く、の字が逆転しがちな子)、五線がまだ複雑に感じることはあるあるで、この場合は成長を待つしかないこともあります。
できることから伸ばしていくと、その分強みができますよ!
ちなみに、暗譜をしている、鍵盤を見て弾く子は要注意です。
成長し、曲が難しくなっていくに従い、一人での読譜が難しくなってしまう可能性があります。
なるべく手元を隠し、ある程度のブラインドタッチができるよう練習できると良いですね!
おわりに
譜読みを進めていくには具体的に何に躓いているのか把握し、アプローチすることが重要です。
しかし、それでも壁にぶち当たってしまうことがあるかもしれません。
実は、私たちの脳には、言語野、運動野、感覚野、視覚野…はありますが、音楽野はありません。
音楽の能力は、他の目的のために既に発達を遂げた脳システムを利用して、または取り込んで、あるいは勝手に使って、たくさんのネットワークが関与することで可能となったもののようです。
なので、これらを駆使し、統合して使うのは極めて高度なことなのです。
どうにも難しく、挫けてしまいそうなことがあれば、寄り道したり、音を省いたり…さまざまに工夫して乗り切ることもできます!
一緒に考えてみましょう!
ちなみに冒頭でちらりとアナリーゼ(楽曲分析)という言葉を出しました。
アナリーゼでおこなうことは、大きくわけて二つです。
音楽理論を使って楽譜を分析・読み解くことが一つ。
音楽史を通して作曲家の生きた時代背景から、作曲者の想いやメッセ―ジをくみ取ることで作品に対する見識を深めることがもう一つです。
何十年、何百年を超えてなお親しまれているクラシックを今、私たちが再現して楽しめるって素敵なことだと思いませんか?
この最終目的地に向かって、長い目で見て音楽を楽しめるよう、できることから少しずつ取り組みたいですね。
スラーってどう弾くの?
こんにちは!
ピアノ講師の石本真珠です。
今回は皆さんが一度は悩んだ経験のありそうな、スラーについてお話ししていこうと思います!
【目次】
はじめに
皆さんはスラーを知っていますか?
ピアノのレッスンでは必ずと言っていいほど耳にする言葉で、「音を繋げてなめらかに演奏するもの?」というイメージはあるかもしれません。
しかし、スラーを「繋げなきゃ!」「終わったら指上げなきゃ!」などと考え、意識して弾くのは難しい、という声をよく耳にします。
では、スラーをどのように弾けばいいのでしょうか?
また、音を繋げたり指を上げたりするのは何故でしょうか?
スラーとは
今回はスラーの弾き方を考えるために、まずスラーとは何かについてお話ししていきます。
その際に、言葉と音符を比較して考えてみましょう。
例えばこのような短い会話があったとします。
こんにちは。
ご機嫌いかが?
元気です。
これは「こんにちは。」「ご機嫌いかが?」「元気です。」がそれぞれ1つのまとまりになっています。
普段は無意識であってもこれらを一つのフレーズとして発語しているのではないでしょうか?
何の理由もなく「コンニチハゴキゲンイカガゲンキデス」と繋げて言ったり「コン ニ チハ…」と切って言ったりはしませんね。
つまり、言葉は「文字が集まってできたもので、意味のあるもの」と言うことができます。
次に、音符の場合を考えてみましょう。例えばこのような短い譜面があったとします。
この場合は「ドレミファソ」「レミファソラララ」「ソファミレド」がそれぞれ弧でくくられて、1つのまとまりになっていますね。
このまとまりをスラーと言います。
言葉と同様、「音符が集まってできたもので、意味のあるもの」なのです。
だからスラーのついた音は繋げなければならず、スラーが終わったら指を上げて切らなければならないのです。
スラーの弾き方
スラーとは何かお分かりいただけた後は、実際に演奏するときにどうすればいいかを考えていきましょう。
その際にヒントになりそうなことをいくつか挙げてみます。
1つのスラーの中で使える奏法
① 前乗り奏法
2音間にスラーがある場合、前の音をより大きく演奏する。
② クレッシェンド・デクレッシェンド奏法
一か所頂点になる音を決めて、それに向かってクレッシェンド、頂点を通り過ぎたらデクレッシェンドするように演奏する。
③ 最後短め奏法
スラーの最後の音を、楽譜のように短めに演奏する。
特に、次のスラーとの間に休符が無い時に使える奏法。
例えば、このような音型の場合は
このようにして演奏する。
ただ、この奏法では最後の音を強く弾いてしまいがち!
スラーの終わりの音を優しく弾くように意識してみましょう。
2つ以上のスラーを演奏する際に使える奏法
① 登り階段奏法
例のように同じような音型が2回以上続く際は、後のスラーをより盛り上げて演奏する。
② 歌ってみて考える
一旦ピアノから指を離し、スラーのついたメロディーを歌ってみましょう。
それから、歌った時のことを思い出してみてください。
スラーの中の音をどのように歌っていましたか?
また、スラーの間でどのようにブレスしましたか?
思い出せたら、そのように弾いてみましょう。
分からなければもう一度歌ってみるか、周りの人に歌ってもらいましょう。
以上を参考に、お手持ちの楽譜をご覧になってみてください。
そしてスラーのついた音符を探してみましょう。
どの奏法が使えそうでしょうか?
おわりに
今回はスラーについて考えていきました!
普段練習していると、どうしても音だけを追ってしまいがちです。
なぜスラーを繋げなければならないのか、スラー終わりに指を上げて切らなければならないのか、何となくお分かりいただけたでしょうか?
今後ピアノを演奏する際に楽譜にスラーが出てきたら、この記事のことを少し思い出していただけると嬉しいです!